世界のウイスキー

およそ700種類に及ぶ世界中から集められたウイスキーのテイスティングノートや情報はこちらからご覧いただけます。現在は多くのテイスティングコメントを皆様にお届けするために、バッチ(製造年)違いである同一商品のテイスティングも掲載しておりますので、現在発売されているウイスキーの評価とは限りません。予めご了承ください。

テイスティング

Whisky Magazine ではウイスキー専門家、作家、愛飲家によるテイスティングを毎号開催し、その情報を皆さんにお届けしています。

推奨ボトル

テイスターが判定したポイントの規定によってSilver Recommended(銀賞)もしくは Gold Editors Choice(金賞)が毎号決定します。


タリバーディン カストディアンズ 1962    40.1%

  • 蒸溜所名: タリバーディン蒸溜所
  • 地域: ハイランド
  • ブランド: タリバーディン蒸溜所
  • 価格帯: -181
  • 入手可能場所: 全世界
  • 掲載号:150号

ロブ・アランソンSCORE8.5

香り
シードルでポーチした洋ナシに、カスタードとフォンダンショコラを添えたようなリッチで甘い香り。リンゴ圧搾機のような趣きもあり、穏やかな腐葉土とかすかな綿菓子の甘さを感じる。オーク香が突き抜け始め、大工が使う旋盤と削りたてのオーク材をイメージさせる。その後からトフィーキャンディー、革製の椅子やグローブなどの匂いも現れる。
最初はとても穏やかな風味だが、やがてフルーツ風味が台頭してきて、ハニーコム、焼いたオーク、ココナッツマカロンなどの味わいになる。その後でスパイスが主張し始め、わずかにタンニンを感じさせる。
フィニッシュ
穏やかでソフトなスパイスをたっぷりと含んだ後味。いちばん最後には、やはりフルーツ香(主にリンゴと洋ナシ)が突き抜けてくる。
コメント
最後にはヴィンテージのクラシックカーの中にいるような香りになる。かなり飲みやすいタイプのウイスキーだが、じっくりと味わえば深みも感じられる。

サム・コインSCORE8.8

香り
デボンシャーの少年が、熱帯地方へ旅に出た。草原が広がる丘で、ペアワインを楽しんでいるような感覚。最後にはわずかにカビのような匂いが出る。
全面に出るのはフルーツ風味だが、リンゴや洋ナシの果樹園だけを予測していると南国にはたどり着けない。ここにはココナッツなどのトロピカルな魅力も詰まっている。とはいえ椰子の木というよりはオーク材の刺激がやや強い。
フィニッシュ
盛大なフルーツ風味の後で、驚くほど穏やかな後味が待っている。再び果樹園に呼び戻されるようなフィニッシュ。
コメント
かなり心地よいウイスキー。どこか家庭的な印象もあるが、いくつかの驚くべき魅力を隠し持っている。バランスに優れた味わいが魅力的。